SHORT ANSWER
結論
社員10人程度の会社で、専任の情シス担当者を採用することが必須とは限りません。ただし、PC、アカウント、権限、バックアップ、セキュリティ、退職者対応、問い合わせ対応などの「情シス機能」は必ず必要です。小規模なうちは、社内の窓口担当+外部専門家の組み合わせが現実的なケースが多いです。
「人を置くか」ではなく「仕事を誰が持つか」で考える
情シスという部署がなくても、ITの仕事はなくなりません。社員が入社すればPCとアカウントを準備し、退職すればアクセスを止め、故障や不審メールがあれば誰かが判断します。問題は、これらが担当者の善意や記憶だけに依存している状態です。
まずは次の業務が「誰の責任か」を確認します。
- PC・スマートフォンなど端末の購入、設定、回収
- Microsoft 365や各種SaaSのアカウント作成・削除
- 共有フォルダやクラウドの権限管理
- OS・ソフトウェア更新、ウイルス対策、バックアップ
- 入社・異動・退職時のIT手続き
- 「つながらない」「開かない」「怪しいメールが来た」などの問い合わせ
- ベンダーや回線事業者との連絡
専任・兼任・外部委託の使い分け
| 体制 | 向いている状態 | 注意点 |
|---|---|---|
| 社内兼任 | 端末・サービス数が少なく、IT変更も少ない | 本業を圧迫しやすく、判断が属人化しやすい |
| 外部委託 | 日常窓口は社内に置けるが、設計・セキュリティ・高度な対応を任せたい | 責任範囲と緊急時の対応条件を明確にする必要がある |
| 専任採用 | IT変更が多い、複数拠点・多数SaaS・高い規制要件がある | 採用コストだけでなく、1人に依存しない仕組みが必要 |
AZWorkが10人規模なら先に整えること
AZWorkとしては、10人という人数だけで専任採用を勧めません。先に、次の4点を標準化します。
- アカウント台帳:誰が何を使っているかを一覧化する。
- 入退社手順:アカウント作成・停止、PC準備・回収をチェックリスト化する。
- 端末とセキュリティの基準:更新、暗号化、多要素認証、バックアップなど最低限のルールを決める。
- 相談経路:障害・セキュリティ事故・判断が必要なときの連絡先を決める。
判断の目安兼任担当者が毎週IT対応に追われる、重要な設定変更を誰も説明できない、退職者アカウントの停止に不安がある——このどれかがあるなら、人数に関係なく体制を見直すタイミングです。
専任採用が必要になるサイン
次のような状態が増えると、外部委託だけでなく社内専任者を置く価値が高まります。
- 新規拠点や新サービスの立ち上げが継続的にある
- 社内システム開発やデータ活用を日常的に進める
- 監査・法令・顧客要求への対応が頻繁に必要
- 問い合わせ件数が多く、業務理解がないと解決しにくい
- ITを単なる維持ではなく競争力として継続投資する
参考資料
- IPA「中小企業の情報セキュリティ対策ガイドライン」 — 中小企業が組織としてセキュリティ対策を進める際の基本資料。