SHORT ANSWER
結論
SCS★3は特定製品の導入を目的とした制度ではないため、Intuneが必須とは言えません。ただし、端末の把握、更新、暗号化、マルウェア対策、設定統一、準拠状態の確認などを人手だけで管理している会社では、IntuneのようなMDM/エンドポイント管理サービスが有力な実装手段になります。
まず「Intuneが必要か」ではなく管理要件を見る
SCS対応でよくある順番の逆転が、「制度対応だからIntuneを入れよう」と製品名から始めることです。先に確認すべきなのは、会社として端末をどこまで管理できているかです。
- 会社が利用を認めた端末を把握できているか
- OSやセキュリティ更新を確認できるか
- ディスク暗号化の状態を把握できるか
- マルウェア対策が有効か確認できるか
- 管理者権限や重要設定を統一できるか
- 紛失・退職時に端末へ必要な処置をできるか
- 実施状態を記録・報告できるか
Intuneでやりやすくなること
MicrosoftはIntuneをクラウドベースのエンドポイント管理サービスとして提供しており、端末登録、構成、セキュリティ、更新、アプリ管理などを一元的に扱えます。
| 管理テーマ | Intuneでの代表的な使い方 |
|---|---|
| 端末把握 | 管理対象端末を登録し、デバイス情報や状態を確認 |
| 設定統一 | 構成プロファイルやセキュリティポリシーを配布 |
| 準拠確認 | OSバージョン、暗号化、脅威状態などの条件を評価 |
| アクセス制御 | Entra IDの条件付きアクセスと組み合わせ、非準拠端末からのアクセスを制御 |
| 端末保護 | BitLocker、Defender、Firewall等のポリシー管理 |
| 運用 | リモートロック、ワイプ、更新管理、レポート |
Intuneが向いている会社
- Microsoft 365を中心に利用している
- Windows端末が増え、手作業設定が限界になっている
- 端末ごとの暗号化・更新・Defender状態を把握したい
- 非準拠端末からMicrosoft 365へのアクセスを制御したい
- 入退社・端末交換を標準手順化したい
Intuneを急いで導入しなくてもよい場合
すでに別のMDMやエンドポイント管理製品を利用し、必要な管理・記録ができている場合は、SCSのためだけにIntuneへ移行する合理性は高くありません。また、ごく少数の端末を厳格な手順と台帳で管理できている会社では、まず現状評価を行ってから自動化の必要性を判断してもよいでしょう。
Business Premiumなら必ず十分か
Microsoft 365 Business PremiumはIntuneやEntra ID、Defender関連機能をまとめて利用しやすい選択肢ですが、「ライセンスを持っていること」と「要求事項を満たす設定・運用ができていること」は別です。利用中のプランと必要な機能は個別に照合します。
AZWorkの判断順序
- SCS要求事項と端末管理に必要な要件を確認
- 現在のPC台帳・設定・更新・暗号化・EDR/AVを確認
- 既存のMDMや運用で満たせるか判定
- 手作業では維持困難な部分を特定
- Intune導入または既存製品改善を比較
- 運用手順・例外・証跡まで整備
この順番なら、SCSを理由に不要なライセンスを増やすのではなく、実際に不足している管理だけを補えます。